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小樽市役所=2024年10月31日午前、北海道小樽市花園2丁目、上地兼太郎撮影

 小樽市で継母に暴行を受けた小学3年の女児が死亡した事件をめぐり、行政の再発防止策が見えてこない。市は、継母が起訴に至っていないことを理由とするが、専門家は「行政にできることを早急に進めるべきだ」と指摘する。

  • 虐待死の女児、小樽市教委が学校の対応調査 11月上旬にも公表へ

 虐待が発覚し、女児が死亡したのは10月18日。小樽市の迫俊哉市長は31日の定例会見で、11月上旬にも会見を開き、学校や行政の対応の経過を説明する意向を示していた。しかし継母が鑑定留置となったことから、「事件の全容が明らかになっておらず、開催できない」として来年2月以降に延期するとした。

 11月29日の定例会見で、もっと早期に開けないか記者に問われると、迫市長は「教育長と相談する」とした。

 市教委はこの日、連続30日以上欠席していて、面会ができていない児童生徒については事件後、児童相談所や警察に相談したことを明らかにした。

 ただ、迫市長は「事件性や虐待の兆候が見られない場合は、学校や関係機関が家の中に入っていくことは難しい」とも言及。「学校と市の情報連携や相談対応の仕組み作りについては、今後検討を進めていく」と述べるにとどまった。

 市によると、継母は昨年12月、女児について「学校を休んでいる」などと市の相談窓口に電話をしていた。

 市教委によると、今年5~10月、女児は不登校だった。学校は複数回、家庭訪問などを通じて保護者と面会。亡くなった女児とは面会できなかったが、児相などへの相談はしていなかった。

 事件直前の10月15、16日に女児は登校、元気な様子を見せていたとしている。

 道警は、17日から18日昼…

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